【PR】しんがり~山一證券 最後の聖戦~ 感想

動画

初めに

動画配信サービスのU-NEXTでしんがり~山一證券 最後の聖戦~を視聴しました。山一證券とは1997年に廃業した証券会社です。このドラマは事実を元に作られており証券会社が破綻すると何が起こるのかを知る為に視聴しました。それでは感想をご覧ください。

あらすじ

1997年11月、四大証券の一つ、山一證券が自主廃業を発表した。要因となった約2600億円の簿外債務はなぜ生まれたのか。その真相究明と、顧客への清算業務を続けた社員たちがいた。彼らは社内から「場末」と呼ばれ、煙たがられた部署の人間だった。

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感想

しんがり~山一證券 最後の聖戦~は業務監理本部本部長が就任するところから始まります。社内監査を担当する部署で社内では煙たがられている部署です。そこで山一證券は2600億円の不良債権を隠しているという重大な不正を発見します。現実の不正は社内の不正を発見したから是正しましょうとはなりません。
不正を正す監査部署の権限が弱く不正に関わっているギョウカンと呼ばれていた担当部署に言っても知らぬぞんぜぬで話を聞いてもらえません。不正の証拠の資料は全て隠されておりどこにあるかも分かりません。そうしている内に巨額の不正に警察が動き社内で逮捕者が出始めます。逮捕前に逮捕者に辞表を書かせ、会社の社員ではなく元社員にするところは実に日本的な話でした。逮捕者が出始めたぐらいから社内でも雰囲気が変わります。誰も逮捕はされたくないので愛人宅や自宅に隠し持っていた不正の資料が次々と業務監理本部本部長に提出されていきます。不正の証拠を元に社長の辞任と交代を求めようとしたところを取締役によって先手を打たれて当時の支店長が無理やり社長に交代しました。こうすることで取締役会は権限を手放さず傀儡政権を作りました。山一證券破綻時に社長が泣いて社員に謝っていましたがあの方は無理やり社長になった方だったんですね。会社の不正の全責任を不正に関わっていなかった社員にとらせるのも実に日本的です。
山一證券の廃業が現実化してくると次は顧客側が無茶な要求をし始めます。ある顧客は書類が揃っておらずに受理できなかった取引の補填を山一證券に求めました。山一證券側が拒否すると担当者を殺害してしまうという事件も起きました。いくらなんでもひどすぎですね。世の中にはTaker(奪うもの)が一定数いますが自分の要求が通らないから殺害するのは明らかにやりすぎです。巨大な会社が倒産する時には死亡する人間が必ずでるのは怖いところです。
最終的には、会社の元幹部を含む逮捕者を大量に出して山一證券は廃業しました。
山一證券は証券会社なので顧客の資産と会社の資産は分けて管理しているので顧客側に損はありません。しかし取り付け騒ぎが勃発して山一證券の支店は顧客に溢れかえっていたのは損をしたくないという人の心理を垣間見た感じでした。
印象的だったのは不正を黙認した会長が業務監理本部本部長と会談した時に言った平常時に今回のような社内監査を行った時には本部長を左遷して退職に追い込んだだろうと言う話です。つまり会社の不正を正そうとした人間は今までにもいたが全員左遷して退職させたからこそ、2600億円という巨額の不良債権をかかえる事になりました。不正の起こるメカニズムを見ているようなドラマでした。

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